通常、高圧ホースを取り付ける際には水漏れを起こさないようにしっかりとモンキーレンチを使用して接続します。しかし、それでは取り外す機会が多い使い方には適していません。そこで、取り外しが簡単になる「ワンタッチカプラー」について紹介します。
ワンタッチカプラーとは?
ワンタッチカプラーとは、高圧ホース等を接続する際に、その着脱を簡単にするためのジョイントパーツのことをいいます。冒頭でも述べたとおり、通常はモンキーレンチを使っての着脱が必要ですが、ワンタッチカプラーの場合はそれが不要です。
厳密に言えば一度だけ必要になります。ワンタッチカプラーのオスメスをあらかじめ接続箇所に装着しておきます(この作業には工具が必要になります)。あとは、ワンタッチカプラーを工具不要の手作業で簡単に着脱することができます。工具を必要とするのが最初の一度だけ(取り外しにも工具は必要ですが)であるため、高圧ホース等を頻繁に着脱する使い方をする高圧洗浄機には必須のアイテムであるといえます。
ワンタッチカプラーの仕組み
ワンタッチカプラーの手軽な作業性を実現しているのは、ワンタッチカプラー内に存在する「球状のパーツ」です。ワンタッチカプラーはオスのカプラーをメス側に挿入する形で接続するという一般的な仕組み・形状なのですが、メスカプラーには球状のパーツが仕込まれており、オスカプラーを挿入した際にオス側の凹み部分に球状のパーツが入り込んでカプラーを固定します。
取り外す際には球状のパーツが邪魔にはなりますが、ワンタッチ作業でこれを取り除き、ワンタッチカプラーが外れるような仕組みになっています。
ワンタッチカプラーを選ぶポイント
ワンタッチカプラーを選ぶ際には、後述する「規格」についてはもちろん注意が必要なのですが、それ以上に「海外製の規格のワンタッチカプラー」には注意する必要があるのです。
日本国内のワンタッチカプラーは、「日東工器」のカプラーがほとんどの高圧洗浄機メーカーの規格に合致します。一方で、ネット上には海外規格のカプラーが流通しており、当然ながら日本規格とは互換性がありません。
よくある失敗例としては、安価な高圧洗浄機や高圧ホースを適当なサイトで購入したら、そのカプラーが海外規格であったというケースです。これには日本規格のワンタッチカプラーは装着することができず、しかも製造した国によっては耐久性に問題があってすぐに故障・破損してしまうケースも珍しくありません。購入の際には注意してください。
ワンタッチカプラーの不具合と対処法
ワンタッチカプラーは、何度も言いますが着脱が簡単で非常に便利です。しかし、その利便性をもたらしている構造が、同時にワンタッチカプラーに不具合をもたらしてしまう可能性があります。
前述の通り、ワンタッチカプラーは球状のパーツによって挿入したオスカプラーを固定して外れないようにしています。この時、球状のパーツがオスカプラーを押している形になるため、使用し続けると次第に変形を起こして「バリ」が出てきます。このバリを放置しているとカプラーが入らない、あるいは取り外せなくなってしまうといった事態に陥ります。
対処法は簡単で、オスカプラーに発生したバリを、棒ヤスリなどを使用して削ってください。ただし、損耗し続けると最終的にカプラーの耐久性が厳しくなります。ある程度使用し続けたら新しいワンタッチカプラーに買い替えてください。
ワンタッチカプラーの規格と互換性
ワンタッチカプラーには「規格」があり、ワンタッチカプラーであれば何でも気にせず接続できるというわけではありません。購入される際にはサイズを確認していただき、それに合った規格のワンタッチカプラーを選んでください。
よく見られる互換性としては、以下の内容が挙げられます。ただしサイズが異なる可能性もありますので、図面をよく確認した上でワンタッチカプラーを選んでください。
・1/4ワンタッチカプラー:丸山製作所、マルヤマアクセル
・3/8ワンタッチプラー:フルテック、清和産業、ワグナー、アサダ、シンショー、バンザイ
・1/2ワタッチカプラー:シンショー、ツルミポンプ、その他の大水量タイプ
ワンタッチカプラーの別名
ワンタッチカプラーはメジャーな言い方だと思いますが、他にもワンタッチカプラーと同じ意味で別の名称があります。名称はメーカーごとに異なりますが、「ワンタッチで着脱できる」という点では一致しています。
・ワンタッチジョイント
・ソケット(メス側)とプラグ(オス側)
・クイックカプラー
・アタッチメント
まとめ
ワンタッチカプラーを使用すれば、高圧ホースを目的に応じたものに取り替えるのがとても楽になります。トータルメンテでは各規格のワンタッチカプラーをお求めやすいお値段にて取り揃えておりますので、ワンタッチカプラーが必要になった際には是非ともトータルメンテにてお買い求めください。